NEW映像ルーム こども支援企業インタビュー
■ こども支援企業インタビュー
日   時 2004年8月18日 11:00〜
企業名 日本サムスン株式会社(海外電機メーカー日本支社)
担当者 張 京和  コンポーネント営業部

 Q 今までのボランティア活動についてお聞かせください。
 クリスチャンなので、韓国で学生時代は教会で行っている養護施設の掃除などをしていました。日本サムスンに入社してからは8年程前に新経営推進チームの呼び掛けでボランティアクラブを社員15名で立ち上げ、その一年ほど前にできた企業人ボランティアグループ「キッズ」にジョイントして障害のある子どもたちをディズニーランドに連れて行ったりしていました。その後、松下電器、日産、伊藤忠、三菱銀行、高島屋、など数社で「日韓視覚障害者国際交流の輪」というボランティアグループを立ち上げ、視覚障害の高校生の3泊4日国際交流のアテンドをしたりしました。これは日本と韓国を年に1回行き来し、6年続きました。我が社でも一昨年、企業文化部ができ、企業として社会貢献活動をするようになりました。現在は海外で地雷撤去の活動をしている「人道目的の地雷除去支援の会」(JAHDS)などに資金援助をしています。
Q 現在のご自身のプライベートでのボランティア活動についてお聞かせください。
様々な活動をしていますが、2年前から仲間で運営する新宿歌舞伎町ゴールデン街の「わ」というバーで、お手伝いをしています。運営面からは会社から警告(水商売との事で)を受けているので直接関われないのですが、資金管理など間接的な事を任されています。ここは、色々な国の方がボランティアしていて、利益の積立が50万円になりました。貧しい国の子ども達のために使いたいという事が設立の目的なので、バングラディッシュにリハビリセンターを建てたいというのが夢です。この国は海外から沢山の薬が援助されていますが、医薬品の知識がないため投薬が適切にできず、地域によっては10人に1人は薬害障害児が産まれています。そのような子ども達がせめてリハビリで歩けるようになればと思うのです。現地でそのような活動をしているNPOを探しています。
 Q こどもへのボランティアはどのような観点から選ばれたのでしょうか?
 こどもは弱い立場だからです。こどもは自分のことを主張できません。韓国は儒教思想の基で大人や老人を大切にするという思想はありますが、子供への配慮は少ない。また、今の日本は豊かですが、私は貧困の記憶が残る韓国から来たので、貧しい国の子どもたちに何かしたいです。
Q 日本企業の社会貢献に関してのご意見、また御社の場合韓国本社との違いをお聞かせください。
 韓国本社では財団をもっていて、幅広く公共活動をしています。サムスン医療院を経営しているので、そこで社員もボランティアをしたり、社員のボランティア活動の本などを制作して配布したり、啓発活動も行っています。日本の企業は遠慮深いところが多いですね。やっている活動をPRしないので日本企業は社会貢献とは無縁だと思われる場合があります。それは社会としても損失ですね。
企業がこれだけ頑張ってる事を知ったら社会も国も動かす事が出来るかも知れません。

Q 御社らしい社会貢献とは、なんでしょう?また、今後進めていきたい方向はありますか?
 独自のものをやろうと思えばできると思いますが、まだそこまではいっていません。弊社として東京フィルハーモニーを支援しているので、施設のこどもたちをそのような芸術、美術、野球観戦などに社員と一緒に連れて行きたい。また、自社の特色を生かしてペアレンツハウスのような、病気の子どもたちや家族の滞在施設などに自社の家電製品などを寄付したりしたいですね。

インタビュー 福田恵美

日   時 2004年7月14日 
企業名 プルデンシャル生命保険株式会社 (千代田区 保険業)
担当者 首都圏第1支社 営業所長 村田 行男

Q ご自身がなさっているボランティア活動についてお聞かせください。
A  弊社には毎年恒例で、10月第一土曜日の一日どこかのボランティアに参加する、「グローバル・ボランティア・デー」という日があり、全世界一斉に行われます。私は文京区にある、筑波大学附属大塚養護学校の校庭清掃および校内ガラス清掃を行っています。また、弊社主催行事の「ボランティア・スピリット・アワード」において、青少年のボランティア推進支援や活動を表彰するということをしています。他の団体に関しては、「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」という難病の子どもの夢をかなえるお手伝いをしているボランティア団体の活動を支援しています。具体的にはこの団体の主催する皇居一周マラソン、キックベースボール大会、霊南坂教会コンサートに参加したり、バザーへ献品して資金の1部にあてたりということです。以前支社のあった地域の渋谷区では、渋谷区社会福祉協議会しぶやボランティアセンター主催のしぶやサロンにてコアメンバーとして参加し、また渋谷区手をつなぐ親の会という知的障害者の親の会の行事で、遠足や宿泊旅行、バザー出展などに協力、支援活動を続けています。

Q ボランティアをするにあたって気をつけていらっしゃることはありますか?

A  決して見返りを期待するようなことはしない・させないことです。
また、始めた活動は継続すること、自分も得るものが多いので、とにかく「感謝」の心で接する
よう心がけています。


Q こども関連のボランティアをなさっている理由はなんですか?
A 自分自身も得るものも多いということが一番の理由です。それから我々大人、社会人は、この大切な地球を安全で平和な世の中として次世代に継承してゆくことが、最大でかつ最重要な仕事です。だからその心をボランティア活動を通じて子供たちにメッセージとして送りたいし、その周りの大人たちにも伝えて行きたいのです。

Q ボランティアをするのに会社に協力の要望がありましたらお聞かせください。

A すでに弊社の社会貢献委員会にてバックアップしていただいておりますので、特に要望はありません。しかしながら、資金面ではもう少しお願いしたい気持ちもありますが・・・。
一般企業に対しては地元のボランティア団体に積極的に資金協力してほしいですねえ。

Q ボランティア活動で得られたものはなんですか?
A 純粋でおだやかな心・・でしょうか。また何から何まで「きれい事」ですませられることです。

インタビュー 福田恵美


日   時 2004年7月13日 11:00〜 
企業名  日本アムウェイ株式会社(渋谷区 ダイレクトセリング) 
担当者 社会貢献担当副本部長 岩城 淳子


Q 御社は前年度から「One by Oneこども基金」を立ち上げられたと聞いていますが、そのことについてお聞かせください。

A  米本社を中心に全世界56ヶ国で同じコンセプト「支援を必要とする子ども達一人一人に手をさしのべる」で昨年同時に始まりました。各国独自のプログラムを構築するということで、日本では4つの大きなプログラム
@アファン心の森プロジェクトAスペシャルオリンピックス日本BOne by OneアワードC地球クリーンアップ(資料1)をたて、資金とボランティアの両面で支えています。資金は食品カテゴリーから10円を基金に入れ、その総額の同額を本社がマッチングするというシステムで、7,000万円の基金を今年度の目標としています。(資料2)ボランティアは、全国66万6千組のディストリビューターのネットワークに呼びかけ、大きいイベントでは数百万人が集まります。視覚障害や養護施設のお子さんをアファンの森に招待したり、スペシャルオリンピックスでは長野の全国大会に、ディストリビューターや社員が200名参加しました。One by Oneアワードとは、全国でハンディを克服して頑張っているお子さん、またそのようなお子さんをサポートするNPOを称える表彰制度です。前年度はたくさんのご応募をいただきました。地球クリーンアップは、全国のディストリビューターのみなさんがお声がけして、お子さんと共にゴミ拾いをするというものです。2年前に開始して以来、参加者は1万人を突破しました。

Q 子どもという社会貢献の核は、どのような観点から選ばれたのでしょうか。

A  「次代につなげていく」ということです。環境もビジネスもそのコンセプトが基本です。子ども達に夢、自信、希望を持って欲しい。ビジネスの方も日本アムウェイが設立されてから25年たち、次世代にも受継がれる時代になってきています。社会貢献の80%を子どもに特化し、長期的にやっていくというのが世界的方針です。

Q 日本企業の社会貢献に関してのご意見、また御社の場合、米本社との違いをお聞かせください。
A 日本アムウェイはネーチャーセンターを設立し、5億7千万円を自然環境保全に助成してきました。以前私は広報部で社外とのコミュニケーション化を図ってきましたが、社会貢献部ができ、このような体制をとっているのは全世界でも日本だけです。米本社から、直接子どもに資金が活かされる様な支援、また双方に感動が生まれるような活動をといわれておりますが、日本の場合はそれにNPOとの協働が加わります。日本では児童虐待が社会問題になっています。DVもアメリカでは夫から妻へ、日本は親から子どもへのケースが多いという違いがあります。クリーンアップは海に囲まれた日本ですので、水に関して、海、河川などの汚染の問題が多いです。

Q ご自身のプライベートでのボランティア活動についてお聞かせください。

A 公私です。7月に入って大分、琵琶湖のクリーンアップに参加していますし、同じように考えています。もし会社を離れたらその時どう感じるかでしょう。

Q 御社らしい社会貢献とは、なんでしょう?また、今後進めていきたい方向はありますか?
A 全国に広がるネットワークとのパートナーシップです。いかにディストリビューターに参画していただくか、またコミュニケーションを図っていくかです。打てば響くような方々ばかりですから。本社の社員も、給料から一口100円天引する100円基金が始まっていまして、ボランティアコミティーも立ち上がりました。社員75%の参加が目標です。今後は昨年始まったOne by Oneをもっと深め、広めていきたい。子どもの支援は無限だと思います。でも、企業として一貫性は持ちながらやっていきたいと考えています。

インタビュー 福田恵美


日   時 2004年7月12日 16:00〜
企業名 株式会社セールスフォース・ドットコム(渋谷区IT関連企業)
担当者 社会貢献部部長 赤羽 真紀子


Q 御社は米本社の社長が独特の企業理念をお持ちだと聞いていますが、そのことについてお聞かせください。

A 1999年アメリカのサンフランシスコで創立したベンチャー企業ですが、創業時の利益のない時からビジネスと社会貢献を両輪としてまわすセールスフォース型の1%モデルが、米社長マーク・ベニオフ独自の考えです(資料1)。社員の労働時間、利益、株式をそれぞれ1%以上社会貢献に費やすことを目標にしています(資料2)。その活動の核は、「子どもたちのためのIT関連プロジェクト」です。
助成金をだしたり、商品を寄付、また社員がボランティアしたりとメニューはいろいろあります。


Q 子どもとITという社会貢献の核は、どのような観点から選ばれたのでしょうか。

A もちろん本業がITであるというビジネスの面、また、「子ども」は、ベンチャー企業として成長していくというところが子どもと同じなので、将来に向けて一緒に成長していこうという思いです。

Q 日本の企業の社会貢献に関してのご意見をお聞かせください。
A 企業社会貢献は比較的新しい分野ですので自由度が高いと思いますが、セールスフォース型1%モデルは広めたいと思っています。また、日本は企業が社会貢献をやっているわりには、世界的にはあまり認知されていないように感じます。やったことはきちんとアウトプットする、あらゆる媒体、記事、商品、社員などを使ってアピールし、きちんと伝えるほうがよいと思います。アメリカは出し方がうまいですよね。

Q 赤羽さんは以前別の会社で社会貢献の立ち上げをなさっていたとお聞きしますが、御社に転職なさった理由はなんでしょうか。

A 以前は外資系大手コーヒーチェーンで環境と社会貢献事業の立ち上げをしていました。弊社は日本の創業は2000年で、2003年8月に社会貢献部を作ることになり、その前にお話を頂いて決めました。立ち上げが楽しいということはもちろんですが、ITとこどもということで日本のニーズを汲んで自由にやらせてくれそうだったので。今私ともう一人おりますが、初めは一人でした。

Q ご自身のプライベートでのボランティア活動についてお聞かせください。
A 1年ほど前から自宅近くの水泳教室で障害のお子さんの水泳教室のお手伝いをしています。仕事が忙しいのでボランティアは週末だけですが、自分ができることをする、それが世の中に役立つのだということが実感できました。弊社ではもちろん1%を大きく上回る活動時間の社員もいますが、20代から30代前半が熱心ですね

Q 御社らしい社会貢献とは、なんでしょう?また、今後進めていきたい方向はありますか?

A 
世界9ヶ国、43ヶ所に「こどもITセンター」を設置しています。国ごとに子ども達の事情も違いますので、受益対象になる子どもや内容に特色がありますが、多くは機械やカリキュラムの提供です。日本においては企業と地域との分断を感じるので、オフィスの1部を地元に開放するという意味で、毎週土曜日に大学生、NPO、社員と子ども達とでPCを使ってクレイ(粘土)アニメーション制作を始めました。これは「こどもの居場所作り」として渋谷区とも連携しています。9月に本社サンフランシスコで映像フェスティバルがあり、全世界から子ども達の作品が集まるので出品しようと頑張っています。日本での活動はちょうど1年たちました。これからアジア全域にも拠点を広げていきたいということで、まずリサーチと現地パートナーを探すことがこれからの新しいプロジェクトの第1歩です。

インタビュー 福田恵美


日   時 2004年7月30日
企業名 マイクロソフトアジアリミテッド (渋谷区IT関連)
担当者 パーソナルサポート部 久保田 成

Q ご自身がなさっているボランティア活動についてお聞かせください。
A 約30名の社員からなる社員会の代表として、社会貢献委員会のメンバーに入っています。本社の社会貢献部とともに、ITプログラムの分野でNPO支援をしていますが、社員会の方では社員に社内メールでボランティア情報を流したり、小中高生の総合的な学習の時間を使って、職場見学やワークショッププログラムなどを行っています。

Q 学生向けのボランティアの方をお聞かせください。なぜ、そのような対象を選ばれたのですか?
A 自分自身ふりかえって、PCを仕事にしたいと思った年齢が中学生くらいだったからです。その年代の子どもたちにITビジネスの現場、また仕事としての見方を伝えたい。自分のころには無かった機会ですし、学校にはできないことですから。都内だけではなく、地方からもたくさんの教師と生徒が見学に来ます。年間10校以上ですね。修学旅行のスケジュールに組み入れて、9〜10月ごろが多いです。ワークショッププログラムとしては、中高生が対象ですが、10年後のコンピューター製品を考えてグループ発表してもらっています。面白いのは、女子生徒の方が相対的に発想が自由で楽しいということです。でも、実は教師の方々にもっとPCやITを学んで欲しいですよね。仕事の楽しさを伝えるのが目的ですので、「マイクロソフト社に来てよかった。」と楽しんでもらえるようなプログラムづくりを心がけています。後日子どもたちからお礼の手紙や感想文が届きますので、それをまた社員向けに公開しています。

Q アメリカで就職していた経験がおありだとか。何か今のボランティア活動に影響を与えていますか?
A アメリカで働いていたときは、ボランティア活動をしていなかったのです。そのときの経験からでは、「自分が日本人である」という認識が強まり、「日本のために何かをしたい」という気持ちになりました。

Q ボランティア活動で得られたものはなんですか?
A 会社に来る子どもたちの会話を聞いて、新鮮な感覚を思い出します。もっといろいろな社員にもボランティアを通じて充実感を感じて欲しいです。30歳前後の方々、是非ご参加ください。

インタビュー 福田恵美

後日・・・

☆★マイクロソフト ITボランティア取材★☆
夏休み “チャレンジスクール” 8月25日(水) 13:30〜15:00
〜デジタル写真から似顔絵を作ろう〜

山谷小学校(渋谷区)PC教室
ボランティア講師  マイクロソフト社久保田成さん他3名
参加者   山谷小学校 2年生(男子 8名、女子7名)
           (教頭先生、保護者3名)

4名づつ4チームに分かれ、デジタルカメラで顔写真を撮影。
マイクロソフト社ホームスタイルソフトのはいったPCで顔写真を似顔絵に編集する。

山谷小学校の2階のパソコン教室にて、マイクロソフト社ボランティアのみなさんによる

パソコン教室が開催されました。2日間で4回開催。

 取材させていただいたクラスは2年生の元気な子どもたちでした。

 似顔絵は20種類の髪型で変身。笑い顔、泣き顔、おこった顔いろいろなバージョンがあって、

またそれらが誰かみんなで当てっこしたり、楽しくにぎやかな午後でした。

取材 福田恵美


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